無為庵

読書メモ、アイデアの蔵。

言の葉撰集

「ベクトルがな、自分に向きすぎなんや」 【2021.5.8②】

「ベクトルがな、自分に向きすぎなんや」 (p,218) ガネーシャは言う。多くの人は、いつも自分のことばかり考えていると。 「そんで、人と話してる時もたいがい考えてるのは自分のことやで。『この人、俺のことどない思てんねやろ』『俺、ナメられてへんか…

「足りてない自分の心を『ありがとう』て言葉で満たすんや。」 【2021.5.8】

「つまり、満たされる、というのは、『一緒になる』ということなんや。たとえば、人から愛されていると感じる時。人を愛していると感じる時。自分の幸せ以上に相手の幸せを思う時。自分よりも大事なものができた時。それは全部『あなたと私は一緒です』とい…

"「最良の別れ」に向けた不断の努力"(『嫌われる勇気』) 【2021.5.5 儚い決意】

だとすれば、われわれにできることはひとつでしょう。すべての出会いとすべての対人関係において、ただひたすらに「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける。それだけです。 (『嫌われる勇気』p,277より) 他者の関心事に関心を寄せる。これが、人間関係の…

時々の初心

世阿弥と言えば、能、「初心忘るべからず」。 「初心忘るべからず」は、一般的に"物事を始めたときの気持ちを忘れるな"という戒めとして使われる。

こうしたくても、違和感があれば、「今は」やりたくないのだ。

「こうしたい」と呟いたとき、あるいはそうすることを想像したとき、 ・窮屈な感じがする ・暗い気持ちになる ・義務感がある のならば、少なくとも「今は」やりたくないのです。 ――『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』 p.227

人間関係の基本構造とは、「表に出している自分」に合う人が集まってくる、というシンプルな構造です。

人間関係の基本構造とは、「表に出している自分」に合う人が集まってくる、というシンプルな構造です。つまり、「本当の自分」を抑えて殻をかぶっていると、その「殻」に合う人が集まってきてしまうのです。 ――『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる…

古人の叡智:「敢えて教えない」

秘術は秘す。いくら愛弟子にでもかくそうとする。弟子の方では教えてもらうことはあきらめて、なんとか師匠のもてるものを盗みとろうとする。ここが昔の教育の狙いである。 外山滋比古『思考の整理学』(p,18)より。

生年は百に満たず 常に千歳の憂いを懐く(『文選』)

生年不満百 生年は百に満たず 常懐千歳憂 常に千歳の憂いを懐(いだ)く 昼短苦夜長 昼は短く夜の長きに苦しむ 何不秉燭遊 何ぞ燭を秉(と)って遊ばざる 為楽当及時 楽しみを為すは当に時に及ぶべし 何能待来茲 何ぞ能く来茲(らいじ=来年)を待たん 愚者…

「要するに、自分から負け犬にならないことですね。」(宗道臣)

要するに、自分から負け犬にならないことですね。 ニコッと笑えるような、そういう人生を自分でつくってくれ。 おじさんはこれまで、自信について色々調べてきたんだけど、その要点を一言で表した珠玉の名言。この二行を目にしたとき、「あぁ、これだ」と思…

『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿5 「case.魔眼蒐集列車(下)」』

印象に残った場面 「私は、お前たちが嫌いよ 頑張って努力して認められましたなんて、そんな顔してるヤツラが嫌い! 他人に認められる必要なんてないって自己完結してるヤツラが嫌い! 両方の顔してるようなお前は、最悪の最悪に嫌い!」 「師匠は、そんなこ…

「良い人か・・・それは・・・その言い方は僕はあまりすきじゃないんだ」(アルミン・アルレルト)

あんたさ・・・私がそんな良い人に見えるの? 良い人か・・・それは・・・その言い方は僕はあまり好きじゃないんだ だってそれって・・・自分にとって都合の良い人のことをそう呼んでいるだけのような気がするから 『進撃の巨人』第8巻に見えるやりとり。ア…

勝ちは知るべし しかして勝つべからず (『孫子』)

故曰、勝可知、而不可爲 故に曰く、勝ちは知るべし、しかして為すべからず ――それでこう云うのだ、勝てるかどうかは〔事前に〕知りうるが、〔それを無理矢理〕為すことはできぬと。

「名を成すは常に窮苦の日にあり、事を敗るは多く得意の時に因す」(渋沢栄一『論語と算盤』)

「名を成すは常に窮苦の日にあり、事を敗るは多く得意の時に因す」 『論語と算盤』「処世と信条」〈得意時代と失意時代〉において、古人の言として紹介されている。 大意は、「名声を得るのはいつも苦しいときで、何か失敗するのは大体(上手く行っていて)…

武士の教育(『葉隠』聞書第一より)

「武士道とは死ぬことと見つけたり」の一言で知られる『葉隠』。 簡単に言えば佐賀藩の老武者へのインタビュー集なのだが、上の一言ばかり有名になって、ただただ凶暴な危険思想というイメージで通っている。 しかし、そのようなイメージとは違った内容を見…

備忘録 『孫子』 要諦

コンパクトまとめ 始計篇 兵者国之大事、死生之道、存亡之道、不可不察也 兵は国の大事にして、死生の道、存亡の道。察せざるべからざるなり。 五事――自国の分析 七計――彼我の優劣の検討 勢者因利而制権也 勢は利に因りて権を制するなり 兵者詭道也 兵は詭道…

初太刀の美 【江戸川乱歩 『少年探偵団』】

そいつは全身墨を塗ったような、恐しく真黒な奴だということでした。 冒頭、第1行目。この惹きこむ力よ。 名科白 オイ、二十面相君、しばらくだったなあ p,95 前作を読んだ人こそ欺かれる。はなから"その可能性"を度外視してしまうが故の驚き、前作からのミ…

武士道は死狂ひなり(『葉隠』) 【兼読書記録:『声優魂』Ⅲ】

muian2020.hatenablog.com muian2020.hatenablog.com ビッグボスと武士とFateと偉人 そこに一人の武士を見た 『声優魂』の中に、このような一節がある。 本当に好きであれば、その大好きな芝居がやれるとあればどんな条件を差し置いてもやるでしょう。なぜな…

応援はしないが、邪魔もしない。もしお互い生き残っていられたら、胸躍る物語の中で、相まみえよう。それが俺たちの、一番の望みのはずだから。(大塚明夫) 【兼読書記録『声優魂』Ⅱ】

声優は生き方だと断言した筆者はその一方で、若手声優や声優志望者に対して「声優は本当にあなたのやりたいことなのか」、問いかける。そして言う、 そう、あなたも含め、たいていの人は「自分のやりたいこと」がわかっていません (p,180) ここに、前回私が…

「声優になる」とは、生き方の選択である(大塚明夫) 【兼読書記録『声優魂』Ⅰ】

「声優になる」とは、生き方の選択である 役者とは生き方である それぞれ、大塚明夫・著『声優魂』(星海社/2015年初版発刊)p,42とp,185に見える言葉。職人魂とも言うべき気概を感じる一言だが、本書を読めばそれが一つの(「誰にでも当てはまる」という意…

「人の為すことは全て風にすぎぬ」(ギルガメシュ)

「人の為すことは全て風にすぎぬ」(矢島文夫『ギルガメシュ叙事詩』 p,58) 「杉の森」の番人・フンババ(フワワ)退治に向かおうと躍起になるギルガメシュが、それを止めようとするエンキドゥに対して放った言葉の一節。エンキドゥの行動はギルガメシュに…

「無為庵」の由来~無為にして為さざることなし

「無為而無不為(無為にして為さざることなし)」 『老子』(48) 当ブログの名前「無為庵」は、『老子』のこの一節からとりました。 「無為」というのは、「何もしない」「何もすることがない」の意ではなく、「作為的なこと(らしくないこと)をしない」の意味と…